珈琲の知識

立体的に考える珈琲のブレンド方法

最近は、各産地ごとの珈琲(ストレート、シングル)を楽しむ傾向が強いです。

僕の周りでも、

ストレートのが美味しい

ブレンドは邪道な気がする

味が色々と混ざり合ってる

といったネガティブな意見も多々あります。

しかし、本当にそうでしょうか?

しっかりと創りこまれたブレンドは、香味の多様性があり、時にストレートを凌駕する美味しさも兼ね備えています。

ブレンドの作り方は人によって意見が別れますが、ここでは「立体的に考える珈琲のブレンド方法」について説明します。

— Sponsored Link —

ブレンドでありがちな失敗は、個々の要素だけで考えてバランスが崩れることにあります。

珈琲の香味を決定する要素は、産地、精製方法、品種、焙煎度合い、など様々なものがあります。

いきなり全てを考えると混乱するため、まずは産地と焙煎度合いに照準を合わせて考えてみましょう。

今回は3つの産地を使用するため以下の図が出来上がります。

(頭の中で描いてもらえればOKです)

WS000000

 産地の三角形をベースに焙煎度合いを縦軸にとらえます。

そして、産地ごとの焙煎度合いに印を付けます。

 0001

この点と点を線で結んでいくわけですが、

WS000001

バランスが良いブレンドは、出来上がった三角形が整っていることが多いです。

逆にバランスが悪いブレンドは・・・

WS000002

三角形がいびつな形になります((((;゚Д゚))))

ただ、ここで注意して頂きたいのはバランスが悪いだけで、このブレンドがNG(失敗)ではない!!

ということです。

ブレンドで目指すべき目標は、

 ●複雑で奥行きのある(立体感のある)味

 ●ストレートでは表現できない個性的な味

 ●これまでにない独創的な味

であることです。

[注]バランスが悪いとNGが多いのは事実です。個性・独創性にこだわりすぎないようにしてください。

 

そして、実際に作ったら試飲(試験)することはお忘れなくっ!!

その試飲結果でOK/NGを判断しましょう!! 

 

これが「立体的に考える珈琲のブレンド方法」になります。

珈琲の香味を決定する要素(産地、精製方法、品種、焙煎度合い、など)を増やしていくことで、上の図形は複雑に変形していきますが(最終的には角が取れて球形になるイメージ)、慣れれば頭の中でもできるようになりますので、少しずつチャレンジしてみてください。

— Sponsored Link —

おまけ

人間の味覚は「甘味、苦味、酸味、塩味、旨味」を感じ取ります。

珈琲の成分には糖類は含まれておらず、本来であれば甘味はありません。

しかし、不思議なことに「あれ?この珈琲、ほのかに甘いぞ!!」って感じることがあります。

そこで、珈琲にメインで含まれている酸味、苦味に加えて、”甘味“を足した立体図形でブレンドを検討することもできます。

例えば、南米エリアの豆であれば苦味と甘味が突出しているケースがよくあります。

WS000003

これだけでも個性的で面白いですが、ここにわずかな酸味を加えるとどうでしょう?

WS000004

 バランスが取れるうえに、味覚の要素が1つ加わる(酸味が加わる)ため、複雑性が増しそうですよね?

このように人間の味覚特性をベースにブレンドするのも1つの手段となりますので、よければ試してみてください。

 

それでは良い珈琲ライフを(‘∀`)

ランキング参加中!

応援クリックよろしくお願いします!!

↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村 グルメブログ コーヒーへ

関連記事

  1. ドリップ

    抽出条件による味の傾向

    抽出条件による味の傾向は把握していますか?珈琲はお湯の温度、粒の大きさ…

  2. ドリップ

    ペーパードリップは蒸らし後に混ぜる?混ぜない?

    数年前のWCE(世界コーヒー大会)ブリュワーズカップ部門の優勝者がハリ…

  3. 珈琲の知識

    珈琲の美味しさには無限の可能性がある

    「あなたにとって珈琲の魅力とはなんですか?」香り、アレンジメニューの種…

  4. 珈琲の知識

    ブレンドの作り方【後半】

    ブレンドの作り方の後半です。前半ではブレンドのメリット・デメリット、ブ…

  5. 珈琲の知識

    貝殻豆は高級品?しかも正体は象?

    珈琲豆の形状は大きく分類すると二種類になります。一つは半球形のフラット…

  6. 珈琲の知識

    珈琲にまつわるベートーヴェンの奇妙なこだわり【雑記】

    数ではない、重さこそが真実です!音楽室の守護神ことベートーヴェンが珈琲…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

  1. 珈琲の知識

    美味しい珈琲を見極める超シンプルな方法
  2. 珈琲の知識

    温度プロファイルによる香味の違い
  3. マインド

    美味しい珈琲とはかけ算から成り立っている【持論】
  4. 雑記

    好みの珈琲を発見する喜び【再認識】
  5. 珈琲の知識

    自分好みの珈琲豆を判別する方法【焙煎度編】
PAGE TOP