珈琲の知識

カッピングを覚えて珈琲の香味を見極める

カッピングとはワインのテイスティングのように、素材本来の香味を見極める重要な作業です。

粉の香り、お湯を注いだあとの香り、アフターテイスト、酸味、コクなど様々な角度から珈琲の特徴を確認していきます。

ここではSCAAの定めるカッピング基準をベースに、自宅でも出来るカッピングを紹介していきます。

珈琲初級者から中級者へのステップアップのために活用してみてください。

◆目次(クリックで気になる項目までジャンプ可能)

1.カッピングとは

2.カッピングの準備

3.カッピングの手順

4.評価項目

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1.カッピングとは

[1]プロのカッピング

プロのカッピングは、珈琲の品質、香味を客観的に評価します。

自分が美味しいと感じるから良し!と完結せずに、この豆にはこんな良い点がある、ここは悪い点だな。と総合的に確認していきます。

特にビーンズショップをはじめ、カフェ、喫茶店など珈琲を専門的に取扱うお店は、豆について把握しておく必要があります。

[2]マイナスからプラスへ

従来までのカッピングは、マイナス評価を探すことが中心の粗探しのようなものでしたが、近年では豆のプラス評価を探す傾向にシフトしつつあります。

ただし、プラス評価を探すカッピングは、豆が高品質であるという前提条件のもと作業します。

「高品質の豆の中から更に良質な豆を厳選するための手段=カッピング」に変化しつつあるということです。

[3]自宅でのカッピング

自宅でのカッピングは型にとらわれる必要はありません。

自分が美味しいと感じる珈琲を探し当てるための手段です。

個人的には、楽しむことが一番大切だと考えています。

2.カッピングの準備

まずは、SCAAのカッピング規約に従って準備するものをご覧ください。

【準備するもの(SCAA版)】

●カッピング専用グラス 5個

●スプーンを洗うグラス 1個

●珈琲を吐き出すグラス 1個

●カッピング専用スプーン 1~2個

●ロースト豆 9[g]×5(中挽き、ハイ~シティロースト)

●お湯 180[ml]×5(90~95[℃])

●やかん(お湯を沸かす用)

●タイマー(ストップウォッチ)

●カッピングフォーム

●筆記用具

SCAAが定めるカッピング規約は厳密で、ローストしてから8時間以上、24時間以内の豆でカッピングします。

また、一つのサンプルに対して5カップ同時に実施します。

これは評価項目にあるユニフォーミティ(均一性)をみるためです。

初めてのカッピングで5カップ同時は難易度が高いので、最初は1つまたは2つ程度にしておきましょう。

【準備するもの(自宅版)】

●耐熱グラス(お湯を注いでも割れないもの) 1~2個

●スプーンを洗うグラス 1個

●丸みのあるスプーン 1~2個

●ロースト豆 9[g]×1~2(中挽き、焙煎してから日が経っていない豆)

●お湯 180[ml]×1~2(90~95[℃])

●やかん(お湯を沸かす用)

●タイマー(携帯のストップウォッチでも可)

●メモ用紙

●筆記用具

自宅で再現する場合は、無理に道具を集める必要はありません。

既に持っているものでカッピングしてみましょう。

特にカッピングスプーンを持っているということは余程のコーヒーマニアでないと有り得ないと思います。

※カッピングスプーンは、正式なものだと8~10[ml]すくえる丸みを帯びた形状です。

20150503_110110

シュガースプーン、スープスプーン、レンゲなどでも応用可能です。

液体がある程度すくえる形状のものを準備しましょう。

3.カッピングの手順

SCAA版の手順は”(S)”として赤字で補足します。

①サンプル豆をグラスに準備します。

(S)5カップ全てに同じ豆を準備します。

20150503_110041

②豆を中挽き(やや粗め)にします。

20150503_110336

③豆を挽いてから15分以内に香りをチェックします。

軽く振りながら嗅ぐと香りを感じやすいです。

 

④90~95[℃]のお湯を180[ml]注ぎ、3~5分待ちます。

20150503_110647

(S)専用グラスは容量が180[ml]のため、グラスの淵までお湯を注ぎます。

5カップ全てに素早く注ぎましょう。

20150503_110904

 

⑤スプーンの背で表面に浮いたクラフトをよけながら香りをチェックします。

この作業をブレイクと呼び、掻き混ぜすぎないように注意します。

カップの手前から奥に向かってスプーンを動かし、3回ほど香りをチェックしましょう。

20150503_111155

 

⑥表面の粉と泡(灰汁)を取り除きます。

20150503_111815

(S)カップ内の液体が混ざらないように、スプーンを洗いながら作業します。

20150503_111247

⑦お湯を注いでから15分経過後に液体の評価をします。

(S)カップの温度が70[℃]に下がったら液体の評価をします。

スプーンですくった珈琲を霧状になるように強く吸い込むと香味を感じやすいです。

20150503_111742

(S)カッピングする量が多いので、口に含んだ珈琲は吐き出して、口をゆすぎます。

 

⑧メモ用紙に感想を記入します。

香りが強い、酸味が強いなど、些細なことでも構わないので、メモ用紙に感じたことを記入します。

(S)カッピングフォームに記入して採点結果を算出します。

20150503_113046 

4.評価項目

SCAAのカッピングでは、カッピングフォームの各項目に点数を付けていきます。

●サンプル

豆の名称を記入する。

●ローストレベル

5カップのローストに誤差がないことを確認する。

●ドライ/ブレイク

香りの強さを確認する。

ドライは粉の状態、ブレイクはクラフトを崩した時の状態。

●フレグランス/アロマ

フレグランスは粉の香り、アロマはお湯を注いだあとの香り。

両者の併せた総合的な香りを評価する。

※高品質な豆ほど香りが高い。

●フレーバー

豆の持っている個性(特徴)を評価する。

●アフターテイスト

珈琲を吐き出した後に口に残る感覚を評価する。

※高品質な豆ほど余韻が長く響きわたる。

●アシディティ

酸味を評価する。

爽やかな酸味(フルーツのような酸)は高評価だが、酸っぱい(サワー)酸味は低評価となる。

●ボディ

珈琲を吐き出した後に感じる粘性の評価。

コクがあるものは香味が複雑で、滑らかな舌触りがある。

●バランス

フレーバー、アシディティ、ボディの3項目のバランスを評価する。

3項目とも類似したスコアであれば良い珈琲と判断する。

●ユニフォーミティ

5カップの均一性を評価する。

1カップ異なるたびにマイナス2点となる。

●クリーンカップ

珈琲の澄み具合を評価する。

●スウィートネス

珈琲の甘みを評価する。

1[ℓ]の水に5[g]の砂糖を入れた程度の甘さがあるか確認する。

※珈琲には糖が含まれていないので、感覚的に評価する。

●オーバラル

カッピングする人の好みを意味する項目で、唯一主観的な部分が入り込む評価。

主に全体得点の調整などに使用される。

●ディフェクト

Taint(テイント)、Fault(フォールト)は欠点の強度を示しており、異臭があった場合に対象のカップ数とかけてマイナススコアを算出します。

この項目でマイナスとなるとスペシャルティコーヒー(80点以上)は難しくなります。

●ファイナルスコア

トータルスコアからディフェクトを引いた最終スコア。

上記項目の点数付けは、カッピングに慣れている人(香味が舌に蓄積されている人)でないと不可能です。

なにをもって何点付けるのか?というベースない人では、判断が難しいからです。

そのため、自宅で楽しむカッピングでは評価うんぬんよりも感じたことを記入すると良いです。

粉の香りが弱かった、お湯を注いだたら香ばしい香りがした、爽やかな酸味だった。

このように列記していきます。

これが、より明確な内容(例:オレンジのような爽やかな酸味)だと、経験値がグっと上がります。 

正式なカッピングにトライすることは困難かもしれませんが、自宅で型にとらわれなければゲーム感覚でできそうですよね?

特に専門の器具を準備する必要もありませんので、珈琲の世界にもう一歩踏み込みたい!といった人は是非チャレンジしてみてください。

ご不明な点がございましたら、お気軽にどうぞ。

 

それでは良い珈琲ライフを(‘∀`)

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